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2013年演劇ベストアクト

 年末恒例の2013年演劇ベストアクト*1 *2 *3 *4 *5 *6 *7 *8 *9 *10を掲載することにしたい。さて、皆さんの今年のベストアクトはどうでしたか。今回もコメントなどを書いてもらえると嬉しい。

2013年演劇ベストアクト
1,維新派「MAREBITO」(岡山・犬島海水浴場)
2,松田正隆×松本雄吉「石のような水」(にしすがも創造舎)
3,木ノ下歌舞伎「東海道四谷怪談 —通し上演—」東池袋・あうるすぽっと)
4,オフィスコットーネアナザー公演・大竹野正典作品連続上演「黄昏ワルツ」「海のホタル」「山の声」
5,東京デスロック「シンポジウム」(横浜STスポット)
6,サンプル「永い遠足」(にしすがも創造舎)

7,SPAC「黄金の馬車」(静岡舞台芸術センター野外劇場)
8,悪い芝居「春よ行くな!」(下北沢・駅前劇場)
9,柿喰う客「失禁リア王吉祥寺シアター
10,シスカンパニーケラリーノ・サンドロヴィッチ演出「かもめ」シアターコクーン

 2013年は演出家、松本雄吉(維新派)が日本現代演劇におけるひとつの到達点を示した年だった。瀬戸内国際芸術祭2013に参加し、岡山・犬島で海水浴場から眺められる島々を借景に維新派「MAREBITO」は日本のルーツとしての南島論を展開した。ひさびさにスペクタクルに溢れ維新派の野外劇の魅力を堪能できた舞台だった。私のなかでこれまでの維新派のベストアクトはびわ湖湖畔で上演された「呼吸機械」と大阪・南港で上演された「南風」の2本が同率1位であったが、今回の「MAREBITO」はそれに並ぶ水準の好舞台。大雨の中での観劇となったが、いくつかの場面は息をのむほどに美しく、忘れがたい印象を残した。

 松本がF/T2013にも参加、松田正隆(マレビトの会)の書き下ろした会話劇を独自の手法で演出し新たな姿を見せ「石のような水」も今年の収穫。松田の書き下ろした会話劇系の脚本に松本が不思議なセリフ回しで演出をつけ、これまでに見たことがないような不思議な舞台空間を立ち上げた。松本×松田のコンビが作品を上演するのは2010年の「イキシマ」以来だが、「イキシマ」は大阪のみの上演だったため東京でその作品が上演されるのは初めて。今回はタルコフスキー「ストーカー」「惑星ソラリス」を下敷きにポスト3・11の日本の状況を重ね合わせた。松田は1990年代に演出・平田オリザと秀作を次々と上演したが、松本演出とのコンビはそれに匹敵するものとなった。
 ポストゼロ年代の若手劇団では「東海道四谷怪談 〜通し上演〜」など木ノ下歌舞伎の躍進が目立った。 
(続く)

*1:2012年演劇ベストアクトhttp://d.hatena.ne.jp/simokitazawa/20121231

*2:2011年演劇ベストアクトhttp://d.hatena.ne.jp/simokitazawa/20111231

*3:2010年演劇ベストアクトhttp://d.hatena.ne.jp/simokitazawa/20101231

*4:2003年演劇ベストアクトhttp://www.pan-kyoto.com/data/review/49-04.html

*5:2004年演劇ベストアクトhttp://d.hatena.ne.jp/simokitazawa/200412

*6:2005年演劇ベストアクトhttp://d.hatena.ne.jp/simokitazawa/20060123

*7:2006年演劇ベストアクトhttp://d.hatena.ne.jp/simokitazawa/20061231

*8:2007年演劇ベストアクトhttp://d.hatena.ne.jp/simokitazawa/20071231

*9:2008年演劇ベストアクトhttp://d.hatena.ne.jp/simokitazawa/20081231

*10:2009年演劇ベストアクトhttp://d.hatena.ne.jp/simokitazawa/20091231