ももクロ&アイドル blog (by中西理)

ももいろクローバーZとアイドルを考えるブログ

ももクロ 春の一大事2019 in 黒部市 ~笑顔のチカラ つなげるオモイ~1日目@富山県・黒部市宮野運動公園

 

ももクロ 春の一大事2019 in 黒部市 ~笑顔のチカラ つなげるオモイ~1日目@富山県黒部市宮野運動公園

 

 

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【日程】2019年4月20日(土)・4月21日(日)
【会場】富山県黒部市宮野運動公園 【MAP】
【DAY1】2019年4月20日(土)
【DAY2】2019年4月21日(日)
両日共通:open 13:15 / start 15:00 / (17:30終演予定)
※当日の公演内容によって終演時間が前後する場合がございます。
※雨天決行・荒天中止

セトリ
黒部市市長挨拶
SE. Overture
01. イマジネーション
02. サラバ、愛しき悲しみたちよ
03. 吼えろ
04. 行くぜっ!怪盗少女
MC 自己紹介
05. HERO(with しまじろう)
06. WE ARE BORN
07. 行く春来る春
08. DNA狂詩曲
~獅子舞~
~地元の小学生による合唱 ハナミズキ→花になれ~
09. 仏桑花(with 小学生)
10. GODSPEED
11. チントンシャン!
12. Chai Maxx
MC
13. ももいろパンチ
14. キミノアト
15. 天国のでたらめ
16. 笑一笑 ~シャオイーシャオ~
ーーーーーー本編終了ーーーーーー
EN1. Link Link
EN2. ももクロのニッポン万歳!
EN3. だって あーりんなんだもーん
MC
EN4. コノウタ
EN5. Guns N' Diamond

 

さすがももクロ。これ以上にない晴天のもとライブは始まった。黒部市市長の挨拶が終わり Overture の後、注目の冒頭の曲は何から来るのか。「 行く春来る春」かななどと待ち受けているとなんと「イマジネーション 」からというちょっとした意表をついたスタート。ただ、ここからは代表曲で知名度も高い「 サラバ、愛しき悲しみたちよ 」、最近メイン曲の扱いの「吼えろ」、そしてこちらも代表曲の「行くぜっ!怪盗少女 」と本来なら中盤以降のクライマックスで使いたい曲たちを惜しげもなく投入。立て続けに代表曲を連打したことでいきなり場内はフルスロットルの過熱状態になった。「春一」の場合、地元枠の観客など通常の大型ライブより初めての人が多いということも勘案してかそういう人にも親しめそうな聞き馴染みが比較的ある楽曲群から入り、自己紹介の後はしまじろうも登場し、ももクロちゃんZの曲である主題歌「HERO」をあえてカバー曲だと称して歌い、春の一大事のテーマ曲的な色合いの強い「幕が上がる」挿入歌の「行く春来る春」へとつなげていく演出。この間、全体として感じたのはもちろんももクロはいつも通り全曲生歌ながら4人とも安定していてほぼ不安感がなく、聴くことができたことだ 。
 しかも、ただ音がはずれなく安定しているという域にとどまらずその中には「吼えろ」の夏菜子の驚異的といってさえいいロングトーンやコールに「天使の歌声」と称されている「 サラバ、愛しき悲しみたちよ 」の玉井詩織、バラード曲で凄みをました高城れにの透明感抜群の歌唱ぶり、佐々木彩夏は「 Link Link」「だって あーりんなんだもーん」における抜群の存在に加えて、軽い発声による伸びのある声など細かなテクニックにも磨きがかかってきた。
 とはいえ、「春の一大事」といえば3回目を迎えてもはや定番となった感もある地元の小学生の合唱とのコラボが感動的であった。ここではダウンタウンももクロバンドのバンドマスターも務める若き才能がピアノ伴奏で参加し、自ら選曲・アレンジも手掛けるのももはや定例となってきたがハナミズキ→花になれからももクロも加わり、さだまさし提供の「仏桑花」へとつながる一連の流れはこのライブの白眉と言っていい出来栄えであった。

エビネギ2~バンドで一緒に仲良く演ろうね~@Zepp Tokyo


私立恵比寿中学×Negicco 「ベイビィ・エビネギ・ポップ!」

 

エビネギ2~バンドで一緒に仲良く演ろうね~@Zepp Tokyo

 日時2019年1月24日(木)開場:18:00/開演:19:00場所Zepp Tokyoチケット■チケット料金:
1F立見¥7,500 (税込・入場時別途ドリンク代)
2F着席観覧席¥7,500 (税込・入場時別途ドリンク代)
※年齢制限:1F立見は未就学児童入場不可 / 2F着席観覧席は3歳未満入場無料(ただし保護者1名に対しお子様1名まで)
■出演者
私立恵比寿中学Negicco

  私立恵比寿中学Negicco のジョイントライブ「エビネギ2~バンドで一緒に仲良く演ろうね~@Zepp Tokyo」に行ってきた。アイドル同士の対バンイベントというのはファン同士の対抗心が勝ってかならずしも親密な空気にならないという風に聞いたことがあるのだけれど、この2グループは本当に相性がいいようで終始なごやかな、雰囲気のいいライブだった。
 私はももクロファンではあるが、スタダのほかのグループの単独ライブにはチームしゃちほこ(現TEAM SYACHI)とたこやきレインボーには主要なライブには何度か足を運んだことがある。しかし、私立恵比寿中学にはメンバーが出演する演劇公演には何度か出掛けたことがあるが、単独ライブには一度も出掛けたことがない。それでも氣志團万博ももクロ主催の外周ライブや「夏S」のようなスターダストの企画では何度もライブパフォーマンスを見たことがあるから、これまであまり気がつかなかったが、エビ中は上記のようなフェスに参加する時と今回のようなインティメイトな空間ではまるで違う顔を見せるのではないか。特に氣志團万博のような戦闘モードでの彼女らを見ることが多かったのでこの日のライブは余計にそう感じさせるところがあった。
  Negiccoもファンというのはおこがましいが、最初ままごと「わが星」の音楽を提供している口口口とのジョイントライブを代官山のライブハウスに見に行ったのがきっかけで日比谷野音のライブを見にいっている。こちらもきくちPプロデュースのGFなどにゲストでよく参加していることから気にはなっている存在だ。NegiccoPerfumeが昨年デビュー15周年でももクロとは5年、エビ中とは6年キャリアに差があるわけだが、Perfumeがすでにアイドルからアーティストに移行しているのに対して、N現在もアイドルの最前線でふんばっているのが頼もしい。エビ中の特に年長者メンバーにとってはいい刺激になるのではないだろうか。
 Negiccoのよさは「圧倒的なスタイル」「光のシュプール」「さよならMUSIC」「ねぇバーディア」のようなセンスを感じさせるポップな楽曲にあると思われるのだが、これについても楽曲派を自認するファンが多いエビ中とは響きあうものが多い気がする。そして逆に思ったのはこういうのがアイドル歌謡の王道だとしたらやはりももクロの楽曲はきわめて特殊だよなということだった。端的に言って「吼えろ」とか「あんた飛ばしすぎ」をNegiccoが歌うってのは絶対考えられないなということなのだが(笑)。
<iframe width="560" height="315" src="//www.youtube.com/embed/wfyxftN-Xrg" frameborder="0" allowfullscreen=""></iframe><br><a href="https://youtube.com/watch?v=wfyxftN-Xrg">Negicco「ねぇバーディア」MV</a>

<iframe width="560" height="315" src="//www.youtube.com/embed/dQLPhMSIt9I" frameborder="0" allowfullscreen=""></iframe><br><a href="https://youtube.com/watch?v=dQLPhMSIt9I">Negicco「さよならMusic」Photographic Mosaic Ver.</a>

<iframe width="560" height="315" src="//www.youtube.com/embed/HMa2PfuE_00" frameborder="0" allowfullscreen=""></iframe><br><a href="https://youtube.com/watch?v=HMa2PfuE_00">Negiccoのキセキを20分でまとめてみた 前編</a>
<iframe width="560" height="315" src="//www.youtube.com/embed/F7AHduzu_NM" frameborder="0" allowfullscreen=""></iframe><br><a href="https://youtube.com/watch?v=F7AHduzu_NM">Negiccoのキセキを20分でまとめてみた 後編</a>
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【Set list】

エビ中×Negicco登場!

 

 

Negicco


01.圧倒的なスタイル

エビネギでラインダンス)

 

 

エビ中

02..永遠に中学生

(「エビネギ~、始まるよ~!」)

 

 

MC(開会挨拶、バンド紹介)

 

 

Negicco

03.光のシュプール

04.カリプソ娘に花束を

 

 

エビ中

05.ほぼブラジル

06.感情電車

 

 

MC

 

 

Negicco

07.Tell me why?

08.そして物語は行く

 

 

エビ中

09.バタフライエフェクト

10.テブラデスキー~青春リバティ~

 

 

MC

 

 

《シャッフル・ユニット》

11.ともだちがいない!

(真山・柏木・Kaede・中山)

 

 

12.イッショウトモダチ

(小林、Nao☆、Megu、安本)

 

 

MC

 

 

Negicco

13.江南宵唄

14.雫の輪

 

 

エビ中

15.さよならばいばいまたあした

16.大好きだよ

 

 

Negicco

17.キミはドリーム

18.さよならMusic

19.トリプル!WONDERLAND

 

 

エビ中

20.大人はわかってくれない

21.全力☆ランナー

22.ラブリースマイリーベイビー

 

 

【ENCORE】

 

 

Negicco

EN1. 頑張ってる途中(私立恵比寿中学

 

 

エビ中

EN.2 ねぇバーディア(Negicco

 

 

 

エビ中×Negicco

EN3. ベイビィ・エビネギ・ポップ! (2019年版「エビネギ」公式記念ソング)
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<iframe width="560" height="315" src="//www.youtube.com/embed/WSM_PYAt8nc" frameborder="0" allowfullscreen=""></iframe><br><a href="https://youtube.com/watch?v=WSM_PYAt8nc">Negicco「光のシュプール」MV</a>

 

ももいろクローバーZ「ももいろクリスマス2018 DIAMOND PHILHARMONY -The Real Deal-」(1日目)@埼玉県・さいたまスーパーアリーナ

** ももいろクローバーZ「ももいろクリスマス2018 DIAMOND PHILHARMONY -The Real Deal-」(1日目)@埼玉県・さいたまスーパーアリーナ
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DAY1 2018年12月24日(月・休)
open 15:45 / start 17:00 / (20:00終演予定)

OPENING映像
PRIDEのテーマ(生演奏)
猛烈宇宙交響曲・第七楽章「無限の愛」
MOON PRIDE
ピンキー・ジョーンズ
ミライボウル
JUMP!!!!!
MC(自己紹介)
あんた飛ばしすぎ
DECORATION
天国のでたらめ
吼えろ
Z伝説 ~ファンファーレは止まらない~
DIAMOND PHILHARMONY演奏
サンタさん
Sweet Wanderers
MC(ももいろ歌合戦告知)
スターダストセレナーデ
クローバーとダイヤモンド
イマジネーション
MC(あーりんブランド&ポシュレ告知)
灰とダイヤモンド
きみゆき
空のカーテン
行くぜっ!! 怪盗少女 ZZver
MC
アンコール
Overture
SECRET LOVE STORY
笑ー笑
フィルハーモニー紹介
今宵、ライブの下で
白い風
ED映像
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ももクロのクリスマスライブがももいろクリスマス(ももクリと略)。ももクロの大規模ライブは季節ごとに毎年ほぼ同時期に開催され春が「春の一大事(春一と略)」、夏がスタジアムでの巨大野外ライブ*1、そして冬がこのももクリである。実はそれぞれ方向性も異なり、ももクリは今回のさいたまスーパーアリーナのように比較的音響環境のよい閉鎖空間での作りこんだライブとなることが多い。
 昨年は埼玉、大阪と1週間間隔でそれぞれ1日ずつという異例のスケジュールもあり、元カシオペアのドラマー、神保彰によるドラムとシンセドラムによりすべての楽器の音色をひとりで演奏するという「ワンマンオーケストラ」と宗本康兵率いるアコースティックカルテットが参加するという異例の構成だったが今年は「DIAMOND PHILHARMONY -The Real Deal-」の表題でも予想できたように大人数のストリングス隊を含む、総勢33人のオーケストラ編成による生演奏がももクロの音楽を支えることになった。
twitter.com
 OPENING映像が終わって、PRIDEのテーマが流れるのまではいつものももいろクリスマスなのだが、気がついて仰天し、大興奮したのは今年はオケが生演奏でテーマを演奏しているのが、分かったこと。暗闇の中からその全貌が姿を現すとそれだけで思わず「ついにここまで来たのか」と全身が沸騰し総毛立つ思いがした。ここからオーケストラバージョンのアレンジでももクロ初期の楽曲が次々と披露されるのだが、4人バージョンでの公開ということもあるけれども、歌割りやダンスのフォーメーションをただ単に変えたというだけではない。アレンジの変更に伴い歌い方なども細かいけれど最初の収録時とは若干異なる今現在の彼女たちの歌い方のニュアンスが付け加えられている。
 今回のライブが「猛烈宇宙交響曲・第七楽章『無限の愛』」からスタートするのは「DIAMOND PHILHARMONY -The Real Deal-」との副題と呼応したイメージを強く感じるからであるが、もうひとつは最初のさいたまスーパーアリーナでのライブ「ももいろクリスマス2011」の白眉が大貫浩史指揮による100人編成の合唱団「東響コーラス」、さらにスペシャルゲストのマーティ・フリードマン(G)を交えた壮大な「猛烈宇宙交響曲」のパフォーマンスであり、いまだにSSアリーナのももクリといえばそのイメージは強い。それだけに今回は総勢33人のオーケストラ編成による生演奏とその時とは比べ物にならないほど進歩した4人の歌唱でそれを凌駕することに挑戦したのではないだろうかと思わせるところがあった。交響楽にふさわしい壮大な曲想をパワーボーカルで支えた有安杏果のプレゼンスはこの曲の場合も大きかったが
こういう部分は例えばこの曲では高城れにが肩代わりして遜色のないレベルに仕立て上げてきた。
過去の名演とも比肩できる出来栄えだったのではないか。
 ここからは「MOON PRIDE」「ピンキー・ジョーンズ」「ミライボウル」と再構築した過去曲が並んだが、いずれもただ一生懸命に声を張り上げているだけではなく、ちゃんと言葉が観客席まで届く歌い方に変化したのがはっきり分かる。ももクロの場合は例えば2010年前後と現在とでは使いこなせる歌唱のテクニックがまるきり違っていても、実際のライブでの歌唱では初めてレコーディングした時の歌割りや演出に基づいてかなり厳密歌い方が決められている。そのため、最近の歌では現在の歌唱力が反映された曲想、歌い方になっているが、例えばクリスマスライブについていけば「サンタさん」がそうだが、当時にヒャダインがつけた演出をそのまま今も遂行している。特に夏菜子の歌い方などは意図的に子供っぽく歌わせるような演出がほどこされており、地上派のテレビでは冬の「サンタさん」、夏の「ココナツ」とヒャダインによるコミカル風味の強い楽曲が披露されることが多いこともあり、そのことが「ももクロは歌が下手」の一部の人の持つ世間的イメージを助長することになっているのは間違いないだろう。生演奏によるアレンジの変更で少しそうしたイメージを払拭したいとの意図が今回はあったのではないかとも思う。そももっとも典型的な形がオーケストラ演奏で歌った「行くぜっ!! 怪盗少女 ZZver」の冒頭部分で、少しテンポをゆったり目にして大人の風味を取り混ぜながら披露したそれは「ももクロの未来像」を感じさせるところもあった。
 ただ、なんといっても今回のライブの最大の魅力は「灰とダイヤモンド」「空のカーテン」「白い風」といった珠玉のバラード曲のリニューアルであろう。バラード曲は以前からももいろクリスマスの最大の売りのひとつではあったが、「灰とダイヤモンド」「白い風」などは有安杏果の圧倒的な歌唱力がその魅力を支えてきた感がかなりあった。春一で初披露された4人版「灰とダイヤモンド」では旧有安パートのハイトーン領域を佐々木彩夏が埋めるということになり、その頑張りには目を見張る思いがあったのだが、それでも「頑張り」というのは所詮「頑張り」でしかなく、杏果の元歌唱との間には正直言って埋めることのできない大きな差を感じたのも確かなのであった。とはいえ、「ローマは1日にしてならず」。杏果にしたところで実は冷静に思い起こしてみせばこうしたハイトーン部分の歌唱は容易に達成できていたわけではない。下手をするとその一発でかかる音圧ののどへの負担で、声帯を痛めてしまいかねないところを試行錯誤の挙句なんとか一定以上の到達点を見せたのが昨年ももクリでの有安杏果だった。
 今回の「灰とダイヤモンド」でのあーりんはその意味でいえば杏果とまったく異なる経路であーりん独自のハイトーン発声を見せて、過去の最高傑作とも言われた昨年のももクリでの5人版「灰とダイヤモンド」に並びかけてみせた。歌唱の細かい技術的な側面ではまだ至らないところもあるけれど、常々ももクロのボイストレーナーである美音が何度も指摘していたことではあるが、あーりんには潜在的に出すことが可能な音域の広さとその声量の大きさにおいて大きなポテンシャルがある。これまではそれがうまくコントロールできなかったり、中途半端なところで抜けてしまったりしたことが多かったが、今回はそうしたタスクを相当以上にうまくこなしてみせることができた。そして、これがうまく制御できるようになればロック系の楽曲のハイトーンボイスなどにも応用は広がるはずで、今後が楽しみで仕方がない。
 さらにいえば、この歌は元々、ももクロのテーマ曲的な色彩が強かったが、歌詞の意味合いをもう一度反芻してみたところ残された現在の4人(チーム・ダイヤモンド・フォー=TDF)のことを歌ったテーマ曲としか思えないほど、現在の状況と響きあうものを感じさせた。

*1:「夏のバカ騒ぎ」「桃神祭」など毎年コンセプトにより名前が変わる

アメフラっシデビュー 3B junior 「Cell Division〜細胞分裂〜」@恵比寿ザ・ガーデンホー​ル

3B junior 「Cell Division〜細胞分裂〜」@恵比寿ザ・ガーデンホー​ル



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【日時】2018年11月3日(​土・祝) open 16:20 / start 17:00
※当日公演前に3B juniorの特典会を予定して​おります。
【会場】恵比寿ザ・ガーデンホー​ル
【出演者】3B junior
【友情出演】ロッカジャポニカ/​はちみつロケット
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 3bjuniorももクロのプロデューサー、川上アキラ直轄の後輩アイドルグループ。私はファンと言えるほどには詳しくないので、ファンがどう思っているのかはよく分からないのだが、ここはスタダの他のグループと違って明らかに育成グループで、ユニットがすでに2グループ独立してメジャーデビューしていたわけだが、3bがそうなることは可能性は低かった。4年での解散はある意味既定の路線だったのではないかと思う。
 残念なのはここがなくなってしまうことでけっこう持ち曲にいい曲が多かったのにそれが歌われなくなくなってしまうこと。もちろん、スタダなので欲しいグループがそれぞれ欲しい曲をドラフトで使命して分配するようなイベントをやったら盛り上がるかなと思ったが、冷静に考えるとファン感情から考えるとそんな不謹慎なのはダメに決まっている。
 3Bで一番気になっていたのは愛来の処遇。この日見た3Bjuniorの最後のライブでも何曲も彼女がセンターに陣取る演目を見たのだが、歌唱力が格段に向上しており、この集団のセンターにして絶対エースの存在感を見せつけた。それはまさに夏菜子の後継に相応しいと思わせた。
 

 その意味ではこの日のライブの最後に披露された新グループ、アメフラっシは次世代エース、愛来をセンターにももクロにおけるかつての杏果のように歌唱力でグループを引っ張るもえかの2トップが柱だが、パフォーマンスを見る限りその他の3人もレベルが高い。動画などを見て冷静に判断するとまだまだな部分もあるのだが、登場の仕方には勢いもあり、まさに育成グループから選ばれた5人によるスーパーグループと思った。

黒フェス2018~白黒歌合戦~@豊洲PIT

黒フェス2018~白黒歌合戦~@豊洲PIT

 

2018年9月6日(木)東京都 チームスマイル・豊洲PIT
<出演者>
松崎しげる / ももいろクローバーZ / 杏里 / 打首獄門同好会 / 天童よしみ / BiSH / CHAGE /and more

  黒フェスは「黒(96)」がトレードマークの松崎しげるにより毎年9月6日に開催されているフェスで今回が4回目となる。ももクロはこれまでも氣志團万博氣志團)、若大将フェス(加山雄三)、高校生ボランティア・アワードチャリティコンサート(さだまさし)、VAMPS主宰「HALLOWEEN PARTY」など*1、と日頃お世話になった人たちの主催フェスには恒例事業として積極的に参加してきた。この黒フェスもそのひとつとなっている。
  実はももクロもフェスの代わりに年越しカウントダウンライブを「ももいろ歌合戦」として開催しており、第1回となった昨年は氣志團加山雄三さだまさしが参加してくれたのだが、今年は松崎しげるも参加することをすでに明らかにしており、こうした相互の深い交流によるネットワーク作りがももクロの活動のひとつの特徴となっている。
   今回の黒フェスでのセットリストは以下の通り。

 

黒フェス2018 ももクロセットリスト
overture
クローバーとダイヤモンド
MC
CONTRADICTION
DECORATION
サラバ、愛しき悲しみたちよ


  アウエー仕様のロッキンとも、フェスの主への挨拶代わりの印象も強く毎年カバー曲を披露している氣志團万博イナズマロックフェスとも異なる。通好みかつ最新アップデートされた楽曲で攻めてきたのが今回のセットリストだろうか。黒フェスは野外フェスとは違い豊洲PITというライブハウスが会場。前方がオールスタンディングということもあり、ダンスも激しく観客も一緒に盛り上がれる曲で構成し、同じアイドルで初の本格的な競演となったBiSHにも目の前でスタジアム公演もこなすももクロパフォーマーとしての存在感を見せ付けるようなライブであった。
  黒フェスの方も似たような形で松崎しげるの個人的なコネクションで新旧さまざまなジャンルのアーティストが集められているが、何と言っても大物アーティストのここでないと聞けないようなライブパフォーマンスが見られるのが魅力なのだ。
 今回まず驚かされたのは天童よしみで演歌歌手の大御所というイメージしかなかったのが、最近演歌にこだわらない曲目を選んだカバーアルバムを出したということもあって、バンドを引き連れて登場、「タイガー & ドラゴン」ややしきたかじんの「やっぱ好きやねん」を圧倒的な声量で歌い上げたことだ。「タイガー & ドラゴン」といえば和田アキ子が杏果と一緒にコラボしたのをどうしても思い出してしまう。杏果が天童よしみと個人的に仲がよかったのも周知の事実なのでどうしても卒業前にコラボが見たかったなあとも思ってしまったのだが、まあ許してほしい。杏果のことは別にして天童よしみにもももいろ歌合戦に来てもらいたいなあと思ったが、よく考えたら天童よしみは昨年も紅白歌合戦に出場していて、現在22回出演中。まあ、無理か。バンド生演奏をバックにしての「大ちゃん数え唄(いなかっぺ大将) 」も大迫力だった。
 杏里が出てきて「キャッツアイ」と「オリビアを聴きながら」の2曲だけを歌ったのにも驚かされた。平日夜なのに出演者が多くて豪華という黒フェスならではの贅沢さだ。
  打首獄門同好会も面白かった。 こういうのはモノノフは好きなんじゃないだろうか。実はロッキンで家入レオに向かう途中でLAKE STAGEでやっているのを横目で見ながら素通りしてきたのだが、見たほうがよかったかもなあ。
 新曲「はたらきたくない」が披露されたがこれは「労働讃歌」へのアンサーソングじゃないかと思ってしまったのは私だけだろうか。

 今回、一番期待していたのはBiSHだった。清掃員(BiSHのファン)というほどではないが、今後アイドルのトップ集団に加わりそうなグループとして以前から注目していてライブにも何度か行った*2ことがあったからだ。実力はもっとあるはずだが、ベテランの大御所なども出演する黒フェスはBiSHがこれまで経験してきた現場と雰囲気が全然違うために気後れしてしまったということもあるのだろうか。こういう現場ではいつもやっていることであってもやっていいこととそうでないことがあるはずだが、その線引きをどこに引くのかにとまどって不完全燃焼に終わってしまったかもしれない。最後に用意した「BiSH-星が瞬く夜に-」はこの集団の一番の切り札であり、盛り上がって終わることはできたけれど、終演後何人かがももクロのパフォーマンスに釘づけになったと書いていたのはこの日の自分たちのパフォーマンスに全面的には満足していなかったという悔しさもあったのではないか。当然、そうした書き込みに対してBiSHのファンは「そんなことはない。あなたたちのパフォーマンスは素晴らしかった」と応じていたが、むしろ、悔しさこそ次のパフォーマンスがより向上していくことへのバネになっていくのではないかと思う。
 個人としての技術なら歌はももクロよりもアイナ・ジ・エンドの方がうまいと思うのだが、やはり全体的なステージングでは差があると感じた。ただ、それが何なのかがよく分らない。BiSHのファンはももクロファンのたわごとだと思うかもしれない。しかし、おそらく、このどれもが単独のライブを見たら素晴らしいと思うだろうあゆくまやチームしゃちほこもそうだと感じたし、日比谷野音で見たたこやきレインボーのパフォーマンスも素晴らしかったが、ももクロとは何か決定的な差があると感じてしまった。
 ただ、そういう意味でいえばこの見たパフォーマンスでももクロなんかともまるでレベルが違う「本物は凄い」感を醸し出したのはCHAGE &MATSU(松崎しげる)の「YAH YAH YAH」 だった。
<iframe src="//www.youtube.com/embed/LPc69k7eoOk" allowfullscreen="" frameborder="0" height="315" width="560"></iframe><br><a href="https://youtube.com/watch?v=LPc69k7eoOk">CHAGE&amp;ASKA - YAH YAH YAH 16:9高音質</a>
 ももクロを含めてもこの日一番盛り上がったのはこの曲だった。それにしても松崎しげるおそるべしというのはただでさえキーが高く原キーで歌うのが簡単ではないはずのこの曲を原曲より1音上げでカバーしており、そのため本家であるはずのCHAGEがそれに合わせてそのキーで歌わざるをえなかったということ(笑)。そんなことがありうるのか。いや、あるとしたらここでだけだろう。
 オーラスはもちろん松崎しげる。フルコーラス、生演奏で聴く「愛のメモリー」はやはり素晴らしかったが、思わずまた笑ってしまったのは最後の新曲でのももクロとのコラボ。曲の途中でももクロがコーラスにはいってきて一緒に歌ったのだが、昨年同様に松崎しげるの声が大きすぎて、ももクロの声はいっさい聞こえなかった(笑)。

*1:イナズマロックフェス(T・M・レボリューション)にも参加していたが、昨年台風のためにももクロが参加するはずだった予定日が中止に今年はミュージカルの日程の関係で不参加となった。

*2:simokitazawa.hatenablog.com