トリのマーク「方々の庭」@ 京都・西陣ファクトリーGarden
トリのマーク「方々の庭」(京都・西陣ファクトリーGarden)を観劇。
トリのマークの京都公演は町屋風の多目的アートスペース、西陣ファクトリーGardenの空間=写真右上は終演後の風景=を生かしたいかにもこの集団らしい舞台であった。全体としての不条理感覚はいつもの通りでここの特色ではあるが、この舞台では最後の方で最近はあまり見られなかった空間のねじれ的不条理があり、ここの部分などはちょっと六本木のストライプハウス美術館でやっていたころの作品を連想する。舞台装置はいくつかの小道具を持ち込んで会場のあちこちに仕込んでいるがそれは元々この会場にあったものと渾然一体となっていて、この空間を見るのが初めての私にはちょっと区別がつかないほどだ。仕込みはあるけれど、今回はこの西陣ファクトリーGardenの空間をそのまま舞台美術として使っている「見立て」の要素が色濃い舞台となっている。
ずっと楽しみにしていた公演だっただけに1日だけしか見られなかったのと観客が予想以上に少なかったのに少し脱力感。京都の人で何人か以前から見てもらいたかった人に見てもらえたのはよかったが、意外と学生の姿など少なく、もう少し早めに動いて、京都の芸大などを中心にビラまきなどをしていればとちょっと後悔。もう、単独公演は難しいだろうから、今回見た人でどこか招聘してみたいというところが出てこないかなあ。