MIKUNI YANAIHARA PROJECT「青ノ鳥」@吉祥寺シアター
MIKUNI YANAIHARA PROJECT*1「青ノ鳥」*2を観劇。
ニブロールを率いる振付家・ダンサーである矢内原美邦はそれ以外にも最近はoff nibrollなど別働隊的な公演を行うことでその活動範囲を広げているのだが、そのうち「演劇を上演しよう」というプロジェクトがMIKUNI YANAIHARA PROJECTである、といっていいのかもしれない。少なくともこのプロジェクトは今回2回目で前回公演の「3年2組」に続いて「演劇」作品を上演した。
もっともその「演劇」というのは「矢内原美邦による」というカッコつきの演劇なので普通の演劇とは相当に異なる。ニブロールを主宰するコンテンポラリーダンスの旗手的存在、矢内原美邦が叩きつけた演劇への挑戦状が「3年2組」だ。会話体としての台詞を温存しながら、その台詞を速射砲のように俳優が発話できる限界に近い速さ、場合によっては限界を超えた速さでしゃべらせることで、言語テキストにまるでダンスのようなドライブ感を持たせ、それが音楽や映像とシンクロしていくことで、高揚感が持続する舞台を作りあげた。実は前回の「3年2組」についてそれが上演された年(2005年)のWONDERLAND年末回顧「振り返る 私の2005」にこんな風に書いたのだが、こうした問題意識というか方法論的な実験性は今回の「青ノ鳥」にもしっかりと引き継がれている。
演劇批評サイト「Wonderland」にMIKUNI YANAIHARA PROJECT「青ノ鳥」のレビューhttp://www.wonderlands.jp/index.php?itemid=736を掲載。この続きはそちらでどうぞ。
*1:MIKUNI YANAIHARA PROJECT「3年2組」http://d.hatena.ne.jp/simokitazawa/20050717
*2:MIKUNI YANAIHARA PROJECT「青ノ鳥」準備公演@STスポットhttp://d.hatena.ne.jp/simokitazawa/20060702